楢崎治紀の
チョット一言
               皆様の未来に一言お伝えします。
保証人を、頼む人・引き受ける人、の心構え
  
保証人とは、民法によれば、「主たる債務者がその債務を履行しない場合に、その履行をなす責任を負う者」と 規定されています(民法446条)。

簡単にいえば、保証人とは、主たる債務者がお金を返済しない場合に、借りた人に代わって、そのお金を返済することを約束 した人です。

保証人の中には、身元保証人とか物上保証人とかありますよね。
小学校、中学校、高校、短期大学、大学、大学院、専門学校等に入学するときに保証人が必要になります。
この入学する際の保証人は「身元保証人」である場合が殆どです。
物上保証人とは、簡単にいうと「担保提供者」のことです。
たとえば、父親が子どもの借金のために自分の土地を担保に提供することはよく聞く話だと思いますが、 このときの父親が物上保証人です。
物上保証人は、自分の財産の上に担保(抵当権など)を設定したにすぎず、債務を負担したわけではないので、 連帯保証人のように借金を弁済する義務はありません。

しかし、主債務者が弁済できなければ抵当権が実行され、被担保物件(=物上保証人が設定した担保となっている 資産)が失われることになります。
物上保証人は抵当権の実行を受け入れるか、あるいは主債務者の借金を自ら弁済して抵当権を消滅させるか の選択をしなければなりません。

両親や兄弟、お世話になった恩人からお願いされたら断ることができますか? 「保証人にだけはなるな。」と叩き込まれて育ってきた人が多いにもかかわらず、日本の社会は保証人を立てなければ ならない機会が非常に多くあります。
お金の貸し借りはもちろん、賃貸住宅に入居するとき、学校に入学するとき、入社するとき、事業用資金を借りるとき、さらに、 自ら保証人になったわけではないのに保証人になってしまう相続、など数え上げればきりがありません。

「保証人」と「連帯保証人」の違いもつかないまま連帯保証人になってしまう人もたくさんいます。
保証人は、あくまで債務者を保証する補完的な存在であるのに対して、連帯保証人は借りた本人と同等の責任を 負うことになります。
責任を負う範囲も債務者と同じです。

この歴然たる事実を知らないまま連帯保証人になってしまうため、いざ請求されたときに慌てふためき、どうすることも できずにパニックに陥ってしまい、ことによると生涯他人の借金を返済しなければなりません。

また、自ら保証人になったことがなくても、親が保証人だったために相続して保証人になってしまうということも考えられます。

まったく知らない親の知人などの保証人になってしまうことがある、すごく恐ろしいことですので、きちっと心構えて、しっかりと記憶に留めておいてください。

法律上、保証人と連帯保証人はまったくの別物です。
しかし、日本では保証人というと連帯保証人のことを指します。

連帯保証人という制度は、世界中でも非常に珍しい制度で、他国の方々に説明しても理解しても らえません。
それは、まさに連帯保証人が人的担保に他ならないからです。

近年では、包括根保証の廃止、信用保証協会の第三者保証の廃止、グレーゾーン金利の撤廃、ビジネスローンの 登場など、確実に債務者の地位は向上していますが、それでも悪しき日本の制度である 連帯保証人の責任はかわりません。

連帯保証人になる人はもちろん、すでに連帯保証人になってしまった人も、連帯保証人についてしっかりと理解してください。

保証は、主たる債務がなければ存在しません。
保証人になるということは、親や友人が金融機関からお金を借り入れる際に、「主債務者がきちんと返済できなければ、 私が代わりに返済します。」ということを約束したことですから、主たる債務が前提となっています。

したがって主たる債務が何らかの理由で成立しなかった場合は保証債務も成立しなかったことになりますし、主たる債務が消滅した ときには、保証債務も消滅します。
そして、保証人には責任だけでなく、以下にあげる3つの権利が与えられています。

●催告の抗弁権
●検索の抗弁権
●分別の利益

催告の抗弁権とは、債権者が保証人に「貸したお金を返してください。」と請求したときに、保証人が、 「まず主債務者に請求してください。」と請求することができる権利のことです。

検索の抗弁権とは、保証人が債権者に、「主債務者には取り立てることが簡単な財産があるから、そっちから 先に請求してください。私への請求はその後です。」と、主たる債務者の財産から先に執行をするまで自分への保証債務の履行を拒むことができる権利のことです。

分別の利益とは、保証人が複数名いる場合、主債務の金額を頭数に応じた平等の割合で分割した金額分しか 責任を負わなくてよいということです。たとえば、主債務額が900万円で保証人が3人いる場合、 3人の保証人は300万円ずつしか責任を負わなくてよいということになります。

最後に、当社からのお願いです。
「保証人になって欲しい」と依頼する人は、受けてもらう人の立場を理解し、心から礼を尽くして下さい。
また、受ける人も、十分熟慮して受けて戴きたいと思います。
  
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店長    楢崎治紀